「セブンペイ」3か月で終了。危機管理広報を支えたチームの力。

2019年7月にスタートしたスマートフォン決済サービスの「7pay(セブンペイ)」。

不正チャージおよび不正利用による問題で、昨日8月1日付で9月30日にサービスを廃止すると発表しました。

セブンペイの登録者の一部で、登録したクレジットカードから「身に覚えのない」チャージが行われたりなどし、その被害は808人、3,861万円(7/31現在)にのぼりました。

 

8月1日の発表内容では、原因は、1)7payに関わるシステム上の認証レベル、2)7payの開発体制、3)7payにおけるシステムリスク管理体制とし、今後は原因究明及び再発防止に努めること、また、被害額の100%補償がなされることも報告されています。

話題性・炎上瞬発力を抑える迅速な広報対応

検索エンジンの入力枠に「セブンペイ」というキーワードを入れると、検索候補(サジェスト)に「終了」「事件」「廃止」などのネガティブワードばかりが並ぶほど、巷には情報が溢れ、問題の注目度がわかります。

 

しかしながら、トレンドに7payのワードが上がるのは、セブン&アイ・ホールディングスからの発表などのアクションがあった直後にとどまり、本日8月2日の朝時点では、各メディアからニュースとして取り上げられているものの、SNSは比較的静かな状態であるといえます。

問題の経緯

7月1日(月)

サービス開始(セブン‐イレブンアプリ上に搭載)

 

7月2日(火)

お客様より「身に覚えのない取引があった」旨のお問合せをいただく

 

7月3日(水)

海外 IP からのアクセスを遮断
クレジット/デビットカードからのチャージ利用を停止

各社ホームページへ「重要なお知らせ」を掲載

 

7月4日(木)

店舗レジ/セブン銀行 ATM からの現金チャージ利用を停止、
新規会員登録を停止

記者会見実施
広報発表:一部アカウントへの不正アクセス発生による チャージ機能の一時停止について
https://www.7pay.co.jp/news/news_20190704_01.html
広報発表:一部アカウントへの不正アクセスの件(第2報) 新規登録の一時停止について
https://www.7pay.co.jp/news/news_20190704_03.html

 

7月5日(金)

「セキュリティ対策プロジェクト」の設置

広報発表:「7pay(セブンペイ)」に対する不正アクセスの件(第 3 報)
セキュリティ対策の強化を目的とした新組織発足のお知らせ
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/news/2019/20190705_01.pdf

 

7月6日(土)

モニタリング体制の強化

 

7月11日(木)

外部 ID によるログイン停止

広報発表:「7pay(セブンペイ)」に対する不正アクセスの件(第 4 報)
外部 ID による各社アプリへのログインの一時停止のお知らせ
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/news/2019/20190711_01.pdf

 

7月30日(火)

7iD のパスワードリセットの実施

広報発表:「7pay(セブンペイ)」に対する不正アクセスの件(第 5 報)
「7iD パスワード」の一斉リセットについて
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/news/2019/20190730_01.pdf

 

8月1日(木)

サービス廃止を決定

記者会見実施
広報発表:「7pay(セブンペイ)」 サービス廃止のお知らせと
これまでの経緯、今後の対応に関する説明について
https://www.7andi.com/library/dbps_data/_template_/_res/news/2019/20190801_01.pdf

 

9月30日(月)

サービス廃止(予定)

記者会見で失態→炎上しないためには

青緑字で表示した部分が広報発表の部分になります。システムやサービスの対応の都度、プレスリリースが細かく発表されています。

 

7月4日の記者会見では、スポークスマンの発言が問題となり、炎上騒ぎとなりました。「二段階認証って?」などのコメントが取沙汰され、報道メディアだけでなく、SNSで失笑が飛び交いました。

 

しかし、組織に属していれば、落ち着いて笑ってみていられるものではなかったことでしょう。今やどのようなトラブルで、いつ何時、記者会見を開かなければいけない事態に陥るかわかりません。あの場所に立つのが自分だったら、あの場所に立つのが自分の会社の社長だったら。あなたならどうしますか。

 

いまや、どの企業にも付きまとう炎上の恐怖。今回は、記者会見で前面に立つスポークスマンの技術的な知識不足が否めませんでしたが、事前にリスクを想定したメディアトレーニングをしておけば、同席者の選定や、わからないことへの受け答えなどの対応ができ、対策を講じたり、回避できたことも多くありました。

 

いかに、模擬記者会見(メディアトレーニング)が重要かを思い知らされるタイミングともなりました。

万一の時を支えるチームの力

1回目の記者会見直後、爆発的な炎上を見せましたが、その威力は瞬間的なものでした。
それは、危機発覚時に結成されたチームの初動が素早く、的確であったからと考えられます。

 

プレスリリースは当初、株式会社セブン&アイ・ホールディングス・株式会社セブン‐イレブン・ジャパン・株式会社セブン・ペイの3社の連名で、7月3日の第一報時点で7payお客様サポートセンター緊急ダイヤルが設置されており、迅速さが伺えます。

 

プレスリリースには、何をいつどのように対応したものか、被害状況や今後の対応についてなどが5W1Hで書かれており、うやむやな点がないように心がけられて作成されていることがわかります。

 

今回のケースは、記者会見の受け答えについてや、技術的な面でのバッシングが多いのは否めません。
しかしながら、危機管理広報の視点では、各部署からのメンバーでチームが結成され、技術的な部分の発表は〇〇部、サポート的な内容については〇〇部と、組織の縦横を超えた情報共有がなされてたことが背景にあるように感じます。

 

舞台裏にいる危機管理広報チームの力がなければ、瞬間的・瞬発的な炎上にとどまらず、もっと大きな二次被害につながったかもしれません。

 

サービス終了まであと2か月ですが、補償はその限りではありません。被害に遭われた方の為にも、危機管理広報チームの結束を弱めることなく、最後まで対応に力を注いでいただけることを期待いたします。

最後に

「まず、何から始めたらいいですか?」という声は、初めてお問い合わせ頂いたお客様からのご相談でよく頂きます。

少しでもこのマガジンを読んでいただいている方の、危機管理広報のファーストステップのきっかけになれたら嬉しいです。勉強会の開催などは当社もサポートさせて頂いております。ご興味がおありでしたら、ぜひお問い合わせください。

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